谷津公園測定会(2011年12月21日)

2011年12月21日に谷津公園にて測定会を開催致しました。

 

地点10で比較的高い値が計測されました。

習志野市役所環境保全課に12/26に報告に伺いました。1/16に回答を頂きました。

 

回答概要としては、市の除染基準に満たない値である事と、局所的であることを理由に

対処は不要という事です。

また、表面汚染の数値に関しても、習志野市ではα線・β線の表面汚染密度を測定する

機材を持っていないこと、また調査対象としていないことを理由に、習志野市として

表面汚染密度のデータに関しては対応外ということでした。

 

 

以下に、測定会の報告と習志野市環境保全課よりの回答を記載します。

 【谷津公園測定会の報告】

 

■測定依頼先:

子どもを放射能から守る会in千葉(こちらのHPにも結果報告がUPされてます)

谷津公園で合同測定会を行いました(1)

谷津公園で合同測定会を行いました(2)

 

■測定者:SWR株式会社

 

■使用機材:

空間線量率測定    
GEORADIS 社製携帯型放射線量 成分測定装置ガンマー線スペクトロメータ RT-30

β線表面汚染密度(Bq/cm2)     
富士電機製表面汚染密度測定用サーベイメータNHJ2

(β線の汚染密度測定の校正計数はCs-137 用に設定し、

 ビニール袋にくるんだ測器を対象にあて、5 回の計測値の平均)

 

■個別箇所の測定データ
地点(地図):今回の測定数値に、習志野市HPで公表されている数値も加えてみました。

 


より大きな地図で 谷津公園測定会(2011.12.21) を表示
地点 地表の状態 地表の状態 地上高

空間線量

(γ線)

表面汚染度

(α・β線)

1

砂場

地上1㎝ 0.089μSv/h 0.15㏃/㎠
2 砂場の脇 側溝

地上1㎝

0.085μSv/h 0.33㏃/㎠
3 木の下 土・落ち葉 地上1㎝ 0.136μSv/h 0.35㏃/㎠
4 滑り台の下 地上1㎝ 0.094μSv/h  
5 花崗岩の花壇 地上1㎝ 0.216μSv/h  
6 ブランコの下 地上1㎝ 0.075μSv/h 0.19㏃/㎠
7 斜面の下 土・落ち葉 地上1㎝ 0.109μSv/h 0.32㏃/㎠
8 干潟の脇 土・落ち葉 地上1㎝ 0.112μSv/h 0.28㏃/㎠
9 公園の外の道路

アスファルト

地上1㎝ 0.173μSv/h  
10 地点9の反対側

芝生

地上1㎝ 0.563μSv/h 3.43㏃/㎠
地上50㎝ 0.150μSv/h  
地上100㎝

0.110μSv/h

 

 

 

<表面汚染度について>

表面汚染計はαアルファ)線やβベータ)線を検出する機材です。

通常空間線量や土壌測定で評価しているγガンマ)線は検出しませんので
γ線の計測値(空間線量・土壌濃度の分析) とは異なります。

セシウムは
β核種なのでβ線を出しながらより安定した物質に

変化して行きます が、その生成物=Ba137mγ線を出します。
http://cnic.jp/modules/radioactivity/index.php/13.html

γ線とβ線は比例関係ですが直接換算は出来ません。

 
通常空間線量は
γ線を計測してμSv/hで表示していますが、

 Sv(シーベルト)は単純な放射線の物理的な強さでなく

人体への影響(皮膚の下1cm)に換算し たものです。

β線は皮膚の下まで通らないのでSv(シーベルト)では表しません。

表面汚染度には「放射線管理区域」という法律があり、
α線を出す核種    4Bq/cm2   
それ以外の核種    40Bq/cm2

 

1/10を超える可能性のある区域(放射線管理区域)では

専任の資格者を置き、中では食べたり飲んだり化粧もしてはいけない、

物をもちだしてもいけないとい う事になっています。

 

今回の3.43Bq/cm24Bq/cm240Bq1/10)にとても近い値です。

行政として対応して頂けるか確認しております。

 

 

【習志野市環境保全課の回答】

 

~谷津公園 放射線量の測定会で検出された

          0.5μシーベルトを超える空間線量について~

 

 

習志野市としては利用頻度が高いと推測される広場全体の放射線量と、

周辺に比べ局所的に放射線量が高い場所とで、基準を分けております。

 

まず広場全体としては、国が除染の目安としている

「地上1mで毎時0.23マイクロシーベルト以上」を基準としていて、これを超える

値は測定されていない当市の現状では広範囲な除染の必要はないと 判断して

おります。

 

一方、局所的に放射線量の高い場所において、国では

「高さ1m周辺より毎時1マイクロシーベルト以上高い値があれば文部科学省に

連絡すること」となっていますが、他の条件、具体的な除染の基準は明記されて

おりません。

そこで当市では、「地上5cmで毎時1マイクロシーベルト以上」であれば、

再測定、土の入替え等の除染を行うこととしております。

 

この基準に照らし合わせると、谷津公園での測定会での

 毎時0.5マイクロシーベルト超の値は、局所的な場所となり、市として国が

除染の目安としている値に比較して今後対策が必要とは判断しておりません。

 

(補足)

今回、ご指摘のpoint10について、市として測定した結果をお知らせします。

日時:平成2415日 午前10441100

場所:谷津干潟北側緑地帯端グレーチング付近

 

地上高さ

5cm

50cm

1m

空間線量率(マイクロシーベルト/時)

0.61

0.16

0.12

 

尚、この地点から50cm横の地上5cmでの測定値は0.20マイクロシーベルト/時でした。以上のことより、今回測定した場所は、市として今後対策が必要とは判断

しておりません。